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筋トレメモ うまいプロテイン まずいプロテイン

 筋トレを初めて合計で9か月くらいたった。筋トレというと大事なのがタンパク質。ただ、これが曲者だ。様々な情報を見てみると、運動するのであれば体重の1.5倍くらいから2倍くらいの量を取らなくてはいけないらしい。しかも食事でとるのがベター。私は体重が60㎏なので少なくとも80g、120gタンパク質を取れればなおよし、ということになる。だが、食事でとろうとすると鳥の胸肉でいえば1キロくらい食べなければならず、金銭的にもむり、腹の容量的にも無理。というわけでプロテインを飲んでいる。

 粉のタンパク質一回で20gくらい簡単に取れる。だが、こいつも曲者なのだ。味がまずかったり、溶けにくかったり、変なにおいがしたり、体に合わなかったり。プロテイン探しだけでも難航する。ただそんなこんなで何種類か飲んだり、あるいは吟味してみたら、だいぶ自分の好みや体質にあったものがわかってきたので、ここにメモとしてまとめておくことにする。

 

栄養素、値段的に残念だったプロテイン

ザバス明治乳業プロテインは薬局やドン・キホーテででも気軽に買える。だから最初のころは試していたのだが、いかんせんあんまり栄養素がよろしくなかった。タンパク質だけほしいのにやれ、カルシウムだと他の栄養素も入っており、無駄が多い。しかも1㎏で6000円くらいするのでかなり高い。却下。味は悪くないので、普通に生活している人でちょっとタンパク質足りないかなぁという程度であればありだが、トレーニングでがばがば飲むのには向いていない。

 

明治 ザバス ホエイプロテイン100 ココア味【50食分】 1,050g

明治 ザバス ホエイプロテイン100 ココア味【50食分】 1,050g

  • 発売日: 2014/02/24
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
 

 

 

味が残念なプロテイン

味が残念なところでいうと楽天№1とパッケージに記載のあることでおなじみアルプロンのプロテインは最悪だった。なんというかプロテインの乳臭い感じが非常に強く出ており、かつそれにかかぐ調味料っぽい匂いが混ざり、食後や運動後に飲むと吐き気をほどだった。

味も薄味といえば聞こえはいいが、ちょっと容量を得ない感じで、飲むのがつらい。また、混ざり具合もあまりよくなく、ちょっとやそっと混ぜたぐらいではだまが残ってしまう。飲み口もよくない。

値段はドン・キホーテとかで気軽に買えるものの中では、悪くなかったが、やはり味がきつい。個人的には合わなかった。

 

 

よかったプロテイン

今のところアマゾンでしか見たことのない、日本製のエクスプロージョンプロテインがよかった3㎏の大容量で5000円程度とお安く。味もしっかりしつつもしつこくなくよかった。混ざり具合もよく、ザバスのシェイカーで10回程度降るとだいたいいい感じに混ざる。かなりいい。

 

 

もう一つがマキシマムニュートリションのゴールドスタンダード。さすがはフィットネス大国アメリカ生まれ。味、使いやすさ、量ともによかった。輸入品なので価格が少々気になるけれど、まああり。今のところiherbやアマゾンなど購入手段が少ないことと、瓶のような形をしたでかい容器が捨てるときに困る以外はなんの問題もない感じ。

 

 

この二つがよかった。あとはまだ試していないものもあるので、また追記する。

 

筋トレ9か月目 ベンチプレス60㎏が上がる 特に見た目には変化なし

去年からトレーニングをはじめ、休んだり、続けたりを繰り返し、とうとうベンチプレスの60kgが上がった。長かった。休んでいた期間を含めないとトレーニング期間は9か月くらい。まあすごい人だとその月にあげられる重量ではあるので遅い方か。まあでも168㎝52㎏からトレーニングを始めたのでまあまあではないかと思うことにする。

 

60㎏挙げられて体がどれくらいはというと52㎏から体重が増えて58か~60㎏のあたりを食べた食事量に合わせてウロチョロするようになった。体重が増えると筋量も増えるというけれど、やっぱりそうらしい。

ベンチプレスが60㎏挙げられてどれくらい見た目が変わったのか。さすがに少しは変わった。胸に重量感が出てきた感じである。よく出てくるマッチョの盛り上がった、胸とは違うものの、少し膨らみ、手で触れて揺らすことができるくらいにはなってきた。腕回りも多少太くなり、特にベンチプレスの時に使う、三頭筋が成長してきた感じはある。普段はMを着ているのだが、少し服もきつくなってきた。そんなところだ。ただ、劇的な変化はない。

そのほかのBIG3十両に関してはスクワットが65㎏で10回3セット余裕をもって出来る感じ。デッドリフトは最近初めて60㎏で10回3セットが余裕をもってできるレベル。あとは懸垂が10回3セットできるようになった。こちらももう少し、やれるようにしたい。ただ、腰が怖いのでなかなか、難しいところ。

ちなみに別に食事量を極端に増やしたりはせず、三食気にせず食べて朝と晩あと筋トレ後にプロテインを飲んだくらいである。まあだれでもできるやつ。減らさなければいけないのと違って、特に制限もないから気楽なもんである。

 

別にベンチプレスを60kg挙げられたからといって、特に生活は変わらない。ムカつくやつが体重60㎏くらいだったら「てめぇでベンチプレスをするぞ! 」という脅し文句が使えなくはない、という程度かもしれない。見た目の変化も先ほどは細かく書いたけれど、実際にはちょっと肉付きがよくなったかなぁくらいのものである。まあ、あせらずこのままゆるゆると続けようと思う。

 

ネットフリックスのドラキュラ伯爵がとてもよかったぞ

ネットフリックスで2020年1月から配信されている「ドラキュラ伯爵」を見た。ネットフリックスのお家芸とも入れるポリティカルにコレクトな話も微妙に入れつつも、もとのドラキュラ伯爵の内容をうまく生かし現代ナイズした作品だった。

大まかなあらすじはドラキュラの宿敵であるヴァンヘルシングの家系に生まれた修道女、アガサ・ヴァンヘルシングが暮らす修道院にドラキュラの被害を受けた不死の男とが流れ着いたところから始まり、紆余曲折を経て、現代で雌雄が決するといった感じ。

元々ドラキュラといえば、ニンニクや十字架が苦手だったりと様々な迷信があるのだが、それが果たして彼にとって何の意味を持つのか、それが次第に明らかになっていくさまが面白かった。

あとは、ホラーらしいというか、死を恐れぬ不死の怪物であるドラキュラが容赦なく定命のモノたる人間の命を持て遊んでいくさまとそれにあらがいつつも、どうにもできなく命を落とす人間の描かれ方が実に容赦がないのもいい。

ヴァンヘルシングも超常的な力を使い、立ち向かうのではなく、ただただ、ドラキュラの恐ろしさ奔放さに翻弄されていく。だからこそラストシーンも意味あるものになっているのだろう。

一本は映画くらいの長さだが、3話ほどで完結している。休みの間にちょこちょこ見れれば十分楽しいやつだろう。おすすめ。

 

読書 高野秀行 辺境メシ 

世界にはいろいろな飯がある。とはいえ、それがどんなものでどんな味でどんな人に食べられているのか、なかなか具体的に知ることは難しい。

そんな世界中の謎の飯を臨場感たっぷりに教えてくれる本があったらどうか。それが高野秀行氏の「辺境メシ」である。

辺境冒険家などと自称することもあるノンフィクション作家の高野秀行氏。コンゴUMAモケーレ・ムベンベを追った冒険の一部始終を綴ったデビュー作「幻獣ムベンベ」をはじめ、アフリカ、中南米中央アジア果ては紛争が終わってからいくばくも時間のたっていない、ソマリア、東南アジア麻薬のトライアングルなど様々な辺境に訪れそこでの風景を読者に伝えてくれた。

そんな高野秀行氏が訪れた場所で食べた飯、そもそも食べれるのかも疑わしい奇妙な飯めったなことでは味わえない辺境メシをまとめて紹介したのが本作。

冒頭、コンゴで食べたゴリラのエピソードを初め、入っているのは奇妙奇天烈な飯の数々。そして果てしないのだが、どこか緊張感のない独特の高野節でつづられるエピソード。

個人的にはやはり冒頭のエピソードが出色の出来だと感じた。偉そうな動物学者が登場、猿を食う部族と帯同し彼らを「ゴリラは大事!」「食うな!」としかるのだが……。

元々は週刊文春誌上で連載されていたとのことで、平気で色々なものをむしゃむしゃと喰らう高野氏にたじろぐ、文芸春秋社の編集者の声が入っているの結構楽しい。

相変わらず、こってりとしたボリュームだが、最後までするすると読めてしまう。楽しい一冊。

 

辺境メシ ヤバそうだから食べてみた

辺境メシ ヤバそうだから食べてみた

  • 作者:高野 秀行
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2018/10/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

おすすめ。

読書 三崎律日 奇書の世界史

面白かった。奇書とは書かれているが、どちらかというと時代の移り変わりの端境期に出てくる、それまでの世界とは相いれない思想、あるいは時代のはざまだからこそ世に出ることができてしまった奇想、そして、それにまつわる本を紹介した一作。

夢野久作の一連の作品やクトゥルフ神話体系のように、狙って作られた奇書、異形の書ではなく、図らずも奇書になってしまった本がまとめて紹介されている。

個人的には18世紀ジョルジュ・サルマナザールが執筆したといわれる『台湾誌』のエピソードがお気に入り。このサルマナザール、自らを台湾人と名乗り、台湾語を話し、そして当時のヨーロッパにとっていまだ謎多い土地だった台湾の文化や歴史を台湾人の視点から描き上げ、一躍時の人となった。 

だが、その内実は全くのでたらめ。南フランス生まれ、やけに弁が立つ以外にはこれといった能のない男であるこのサルマナザール。一度も台湾に行ったことがないにも関わらず伝聞や資料を基に、妄想で台湾を作り上げてしまった。

加えて彼は自身で作り上げた謎の台湾語をあやつり、台湾人と名乗る。しかも、パトロンを見つけ出し、言論の世界を駆け上がっていくのだ。アメリカのブラックコメディのような話である。

今考えればただの笑い話。だが、外界の姿を知ることが困難、場合によっては自らの命を代償とするよりも重かった当時、もしかすると、書物に残っていないだけで、大小とわずいろいろなサルマナザールがいたのかもしれない。ペテン一つでのし上がる。なんだかロマンのある話だった。やっていいことかどうかは全く別の話として。

本書自体はよくある本の解説本のような難しい文体で書かれたものではない。著者自身がyoutuberとして公開していたものをまとめた作品だ。誰でも見られる媒体で公開していたものをもとにしているだけあって、文体も平易でわかりやすい。本が苦手な人にも手に取ってもらいたい感じ。おすすめだ

終わり

 

奇書の世界史 歴史を動かす“ヤバい書物”の物語

奇書の世界史 歴史を動かす“ヤバい書物”の物語

 

 

読書 小川さやか チョンキンマンションのボスは知っている アングラ経済の人類学

常々しっかりしないでも生きていきたいと思っている。とかく社会と呼ばれるものが要求している”しっかり”は厳しい。私はできないことの方が多い。時間は何とか守れているけれど、業務委託でやっている仕事の進行管理には難儀するし、お金の管理も面倒だ。

請求書を忘れてお金をもらえていないお仕事も、今冷静に見たら、10万円くらいある。恐ろしい話だ。私はあんまりちゃんとすることができていない。朝もしっかり起きれないしな。考えだしたらきりがなくなってきた。

だからか、こんな感じの本がよく気になる。書いたのはアフリカを主なフィールドとしている文化人類学者の小川さやか先生。もともとタンザニアの零細商人など、要するにインフォーマルな経済活動を人類学的な視点で研究をされている方らしい。有名なところだと、『その日暮らしの人類学』なんかも小川先生の作品だ。

今作は著者の研究の地続きになっているものをエッセイ調で、もう少し読みやすくしたもの。舞台は今はデモで揺れる香港にあるチョンキンマンション。沢木幸太郎の『深夜特急』にも登場したバックパッカーには知られた場所だ。

歴史は古く、できたのは60年代。16階建てのビルと17階建てのビルが合計5棟。連なった様はある種異様ですらある。中には安宿だけでなく、個人の住居、飯屋に家電、散髪も、なんでもござれだ。カオスを地でいくような場所である。

小川先生はここで暮らすタンザニア人たちに着目した。アフリカは成長著しいとはいえ、まだまだ、発展途上の国は多い。タンザニアも貧国の一つだ。まだまだ自国の経済内だけでは、一攫千金の夢はかなえられない。社会階層を駆け上がれない。だから夢を求めて彼らは外へ飛び出す。着の身着のままでくることも少なくないという彼らの行き場となるのが、混とんとしたチョンキンマンションというわけである。

本作で語りの中心となるのは、ここで皆から”ボス”と慕われる中古車や家電の輸入業を営む『カラマ』という50がらみの男。時間にはよく遅れる。時に威厳に満ちているときもあれば、時に一文無しになり、自分が助けた若者に助力をこう。およそボスと慕われるには頼りなさそうに見えるこの男を中心として、香港で過ごすタンザニア人たちのコミュニティを探っていく。

その中で見えてくるのは、簡単に言ってしまえば、ちゃんとしなくても生きている、経済的な仕組みだ。むしろちゃんとしていないことそのものが、生存し、うまくやっていくための巧みな知恵とすらなっている。

カラマの周囲にいる人間だって、真面目にビジネスを営む者もいれば、人をだまして金をくすねていくもの、いろいろだ。中には外国人相手に非合法な売春、窃盗などの犯罪に手を染めるものすらいる。

 だが、既存の社会のように彼らを排除してしまうのではなく、包摂しながら、ちゃんとしなさを受け入れていきながら、彼らのコミュニティはうまく回っていく。

日本のように、ある程度経済が安定している国では無軌道な行いや、ある種のちゃんとしなさというのは、時には落伍者の印のように扱われることもある。一度輪の中からはじかれてしまえば戻ることは難しい。

だが、そもそもタンザニアから来た彼らにとって、普通であること平穏に暮らしが過ぎていくことそのものが普通ではない。突然裏切られ一文無しになることもあれば、香港や中国当局から締め出しに合うこともあるだろう。とうの”チョンキンマンションのボス”カラマだって、香港に滞在しビジネスをするために、難民にまでなった。

ちゃんとすることよりも、何とかして、目の前のその日暮らしを維持する。そして、うまくのし上がっていくチャンスを目指していく。このことの方が彼らにとってはよほど現実的な手段なのかもしれない。

もちろん海外の事例だし、我々は別に穏便に暮らそうと思えば何とか暮らせる。とはいえ、無理な労働に従事しなくとも利用しようと思えばいくらでも利用できる様々な手段が残されていることも事実だ。インターネットもあるし、プライドが邪魔しなければ生活保護を受けて、雌伏して時が来るのを待つこともできるだろう。我々の世界だって、目を伸ばせば様々な手段が残されている。

 そんな気づきが得られた一冊だった。

終わり

 

チョンキンマンションのボスは知っている: アングラ経済の人類学

チョンキンマンションのボスは知っている: アングラ経済の人類学

  • 作者:小川 さやか
  • 出版社/メーカー: 春秋社
  • 発売日: 2019/07/24
  • メディア: 単行本
 

 

 

「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済 (光文社新書)

「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済 (光文社新書)

  • 作者:小川 さやか
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2016/07/14
  • メディア: 新書
 

 

最近読んだ本 聖なるズー 

2019年の開高健ノンフィクション賞受賞作。あらすじはざっくりいうと、動物性愛者要するに動物を性愛の対象とする人々、その中でもドイツにあるとある動物性愛者団体の人間たちと筆者がかかわっていき、彼らは一体何者なのかそしてそこから浮かび上がってくる、性とは愛とはという問題について向き合うといった流れの話。とても面白かった。

著者はもともと京都大学文化人類学を学ぶ研究者で、この本の題材にもなった動物性愛について研究していたらしい。内容は学術書としても耐えうるような重厚なものなのだが、筆者はライターの経験もあるということで、するりと話が読めてくる。

個人的には動物性愛というと、俗にいう”獣姦”要するに動物をあくまでも性欲を発散するようなあり方をイメージしていたんだけれど、出てくるドイツの動物性愛者”ズー”たちは違って、あくまでも動物を愛を注ぐ対象としてみているところがちがう。

直接的には話の出来ない彼らとの関係を非常に丁寧に調節していて、自分が見てきた、感じてきた性愛に対する感覚がまた違ったほうに開ける感じがした。

著者がもともとDV被害者という背景もあるらしいけれども、昨今の被害者性に基づいて不気味なものを一方的に腐すようなところはなく、彼らとともに生活を一時でもともにし、そして彼らの心に寄り添い、話を紡いでいく姿にも感銘を受けた。

性の話題というととかく人は触れたがらない。日常的に考えているにもかかわらずだ。だが、そこにもっと本質的な当人の考え方がや社会との接し方そしてそこから見られる社会のありようがあるはずなのだ。

そんなことを感じさせてくれる一冊。

 

聖なるズー (集英社学芸単行本)

聖なるズー (集英社学芸単行本)

 

 

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