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ミッドサマーの解説として面白かったもの

ミッドサマーを見てきた。前評判通りの面白いやつ。非常に丁寧に不気味な世界が構築されており、悪夢を見させられているような気にさせられた。さすがアリ・アスター監督。笑っていない目で力強い笑みを浮かべるクリエイターの作るものはやはり面白かった。

ここでは、解説としてネットで出ていて、ほぅと思わずうなってしまったものをまとめておく。単純に文章として面白いだけでなく、物語のプロット以外に多数の”仕掛け”が施されたミッドサマー、鑑賞前あるいは鑑賞後の副読として読むのにもよかったものである。

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本作は単に未開の地に不作法物がたどり着き、現地の文化をないがしろにしたことにより悲惨な目に合う、俗にいう”モンド映画”的な側面もあるのだが、大きな主題として、主人公ダニーの性と現代の資本主義社会的なものとの対立、そしてそこからの解放といったものも描かれている。その流れや下敷きになっている考え方などがしっかりと解説されておりよい。

 

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ミッドサマーはジャンルでいえばホラーなので、恐怖によって始まり、悲鳴によって物語が展開していく。だが、ネタバレをすると、最後は主人公ダニ―の意味ありげな”笑み”によって幕を閉じる。その笑みの舞台装置としての役割などが考察されておりよかった。

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ミッドサマーは北欧に土着していた、ペイガン文化、ありていに言えばヴァイキング的な文化を下敷きに物語が展開していく。物語の中で象徴的に使われるルーン文字や分がいい者である主人公ダニ―立ちを恐怖に陥れる、風習の数々がそもそもどのようなものなのか、事細かに解説している。オタク極まれりといった感じの文章だ。二度目の鑑賞に備えてみてみるのもいい。